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2025年 6月 19日 ゼロから始める
こんにちは。
東京科学大学環境社会理工学院1年の佐藤です。
自分が浪人生時代に気づいて、意識するようになったことについて書いていこうと思います。
それは、「一度全てを白紙に戻し、ゼロから知識を再構築する」ということです。
これまで積み上げてきたもの、あるいは積み上げてきた「はず」の土台を一度壊すのは、確かに勇気がいることかもしれません。
しかし、そこから自分の手で一つひとつ丁寧に知識を積み上げ直すことで、以前よりも強固で、確実な自分の力として定着していくのを実感できるはずです。
この「ゼロからの再構築」で何よりも大事なのは、
「今、自分が本当にわかっていることは何か」
を明確にすることです。
そのためには、徹底的なアウトプットが不可欠になります。
自分自身、化学を復習する際には、まず化学の全体像を整理し、その後、各分野ごとに何も見ずに真っ白な紙に、自分が記憶している知識の繋がりを意識しながら、思いつく限り書き出すという作業を行っていました。
物理においては、いわゆる典型問題と言われるものを、問題すらゼロから書いて、一切の誘導なしで結論まで自分の力だけで導き出す訓練をしました。
問題から指示されることなく、自分の頭の中にある知識と論理だけを用いて答えをだすのは、気持ちの良いものです。
もちろん、実際の試験では問題設定や誘導がありますが、受験において本質的に問われているのは、皆さんの学問に対する習得の深さです。
自分の頭の中にある知識や思考プロセスを確かなものにする上で、こうした「ゼロから自分の力で組み上げる」という方法は非常に有効だと考えます。
この際に意識してほしいのが、
「常に背伸びせず、初歩に立ち返り、一つひとつを丁寧に確認しながら進む」
ということです。
「ゼロから始める」ということは、まさに全ての事柄に対して「これは本当に理解できているだろうか?」と初歩的な問いから始めるということです。
そして、その一歩一歩を、自分の言葉で理解できるまで丁寧に吟味していくのです。
私も、先急ぎしてしまう性格もあってか、焦って答えだけをだそうとしてしまい、じっくり問題文を読めばわかったはずのことを、答えも出ないのに頭の中で考え続けてしまった経験が何度もあります。
目の前にある課題に対して、確実に理解できる一歩を踏み出し、それを積み重ねていくことがどんな状況でも大事です。