ブログ 2019年09月の記事一覧
2019年 9月 14日 当たり前が当たり前じゃない?
こんにちは、担任助手1年の稲田です!
突然ではありますが、皆さんはユークリッド幾何学って知っていますか?
皆さんがこれまで学んできた数学や幾何学の多くは、そのユークリッド幾何学が用いられたものとなっています。
まず公理とは、議論を行うための前提として導入された、基本的な仮定のことを指します
「平面上において、ある直線と、その直線の外にある点に対し、その点を通る平行な直線は一本しかない」
これはユークリッド幾何学の平行線公理というものなのですが、これ当たり前のことのように思えますよね
いまいちピンとこない方は紙の上に直線を書いて、直線上以外のところに適当に点を取って見てください。その点を通る、直線に平行な直線は一本しか書けないですよね
しかし、昔の数学者の中には、その平行線公理を自明なものとは捉えなかった人たちがいました。そこで、平行線公理を用いない、双曲幾何学や楕円幾何学といった非ユークリッド幾何学が生まれたようです
実際、非ユークリッド幾何学は相対性理論に繋がるなど、物理学においても意味をなすものとなっています
僕の数学の教授が、双曲幾何学を専攻していたそうで、授業中に「双曲幾何学の世界では曲がった直線が存在する」という話をされました
正直最初に聞いた時は、この人は何を言ってるんだろう、と思いました(笑)
しかし、話を聞いたり、本やインターネットなどで学んだりするうちに
世の中で当たり前で、常識とされていることって、もしかしたら、当たり前ではないのかもしれないな、と思いました
個人レベルで言えば、自分が当たり前だと思っていることが、実際は違うかもしれないし、他人にとっては当たり前でないことかもしれません
当たり前という先入観を捨て、再考することによって、新たな発見、発展に繋がることもある
そういったことを知る、再確認する契機にこのブログがなれれば良いなと思っています
2019年 9月 13日 (私大向け)夏以後の日本史学習について 後編
こんにちは、3年の長谷川です。
前回はタイトルの通り、夏以後の日本史学習について書きました。①(前篇参照)の通史の定着(反復)についての話がおおまかに終わっているので、今回は早速その続きから書いていきます。
②文化史
文化史、全然覚えられない・・・。(泣)
そうなんです。本当にそうなんです・・・。
というのも、文化史は政治史や外交史など多くの分野と違って、一つ一つの出来事、歴史用語間の繋がりに乏しいんですよね。確かにその文化の形成に至る時代の流れ(教科書にも多少の記述はあります)や、文化財の特徴など、あるにはありますが限界があります。
「文化史の背景には大きな時代の転換がドラマチックに~・・・」
・・・言いたいことは分かりますが、無視しましょう。その時間があったら英語に充てたほうが賢明です。受験生に与えられた時間には限りがあります。
ということで学習方法ですが、文化史は通史とは別で学習時間を設けることをおすすめします。理由は、そうでもしないと永遠に定着しないからです。先述の通り繋がりに乏しいので、頭から抜けていくスピードも速いです。
内容についてですが、まずは教科書orテキストに載っているものを覚えましょう。それを覚えた後で、必要に応じて(=自分が受ける大学の過去問を複数年解き、その上で必要・やるべきだと感じたら)資料集を利用すると良いと思います。実際には教科書やテキストに載っているものだけで十分に合格ラインに達する大学・学部も多いです。繰り返しになりますが、得点効率を考えましょう。やっても合格率がほとんど変わらないことはやる意味がありません。
③演習(+志望校対策)
演習の進め方は人それぞれなので、自分に合ったやり方を探りながら進めていきましょう。ここではみなさんが共通してやるべきことについて少し。
演習では、自分が受ける大学・学部の過去問を解いたら自分が使っている教材(ここでは前篇でお伝えした三点とします)と問われた内容を照らし合わせてみましょう。ここで把握すべきは、あの三点の中だけで何割取れるか、です。(三点の中に記載が無くても、選択肢で絞り込んで正答が可能なものも取れる問題とします。こういった問題も多いです。)
この作業は今後の学習方針を定めるために、2~3年分ほどやることをおすすめします。これで9割近く取れるようであれば、これ以上教材を増やす必要はありません。取れない問題はいわゆる捨て問です(=必要な学習量に対する得点効率が悪い問題)。今使っている教材の内容をどうやって定着させていくかに焦点を当てて学習計画を立てましょう。
仮に自分の教材と照らし合わせて8割に満たない場合(ほぼ無いです)は、取れない問題への対策を考えましょう。早稲田であれば史料問題、慶應(特に法学部)であれば用語集などが考えられると思います。
上記の作業を含め、出題傾向や教科書・テキストのどんなところから出るか、といった分析を行ったのち、どこに力を入れて勉強するのかをおおまかに決めて学習計画を立て、実行しましょう。
もちろん解いてみて見つかった自分の苦手や、覚えてられていない範囲の学習を盛り込むことも忘れずに。
上記が志望校対策に当たる部分です。新宿本科のみなさんは過去問分析ノート上に記しておきましょう。
というわけで長々と書いてきましたが、今回は日本史の夏以後の学習について
①通史の定着(反復)
②文化史
③演習(+志望校対策)
の3つに分けて書きました。あくまで個人的な考えなので、参考程度に考えてください。
受講中心から維持+演習へと勉強内容が変わっていくこの時期は、学習サイクルが迷走しがちです。考えてもなかなか上手くいかないな、という時は担任助手に積極的に聞いてみてくださいね。
受講の内容を定着させると同時に演習でアウトプットしていくこれからが一番成績が伸びる時期です。自分に期待しながら頑張っていきましょう。
それではまた。
2019年 9月 12日 (私大向け)夏以後の日本史学習について 前篇
お久しぶりです!慶應経済3年の長谷川です。
学習進捗の方はいかがでしょうか。そろそろ基礎となる内容の受講と復習を一通り終えて、過去問演習に入る方も出てきている頃かと思います。学習内容がかなり変わってくる時期だと思いますので、しっかりと各教科でゴールを明確にし、逆算して計画を立てましょう。
今日は少し該当者がしぼられてしまうのですが、学習内容の変わり目ということで、今後の日本史の学習の指針を示せればと思います。
日本史に関しては、学習方法は違えど大まかにやるべきことは皆同じです。
①通史の定着(反復)
②文化史
③演習(+志望校対策)
この3つです。ちなみにこの時期なので通史の受講は終えていることが前提です。1つずつ見ていきます。
①通史の定着(反復)
まず間違いなくこれが一番大事です。ここで言う「定着」のレベルは、教科書内の内容で聞かれたことは90%以上答えられる、を目安に考えてください。もちろん100%を目指したいところですが、あの膨大な範囲と語句量を完璧にすることを目指すと切りがありません。覚えられていないものは直前期にピックアップすれば問題ないので、今は完璧でなくても全体を頭に入れることを目指しましょう。
具体的な内容としては
・教科書orテキスト
・ノート(大まかな流れを確認できるもの)
・一問一答(アウトプット用教材)
の三点で十分だと思います。早い段階から資料集や用語集を使っている人もいますが、大事なのは得点効率に合った学習をすることです。先述の三点から8割以上が出題されるにもかかわらず、そこが定着していない段階で残りの2割以下に力を入れるのは非効率ですよね。上記三点だけでも全体を定着させるのはかなり難しいです。まずはここを押さえましょう。
一問一答については使っていない人もいると思います。あくまで教科書やテキストで頭に入れたものをアウトプットするためのものなので、それに代わるものがあれば構いません。ただし一般的な問題集よりも、用語量、試験範囲のカバー率やアウトプットの効率などで勝るので、早慶上智の受験者は特別理由が無ければ一問一答の利用をおすすめします。
これらの具体的な学習サイクルについては人それぞれに合ったやり方があるので、今のやり方で上手くいっていない、定着度がなかなか上がらないという人は、是非校舎にいる各担任助手にそれぞれの学習法を聞いてみてくださいね。参考になることも多いと思いますよ!
長くなってしまったので、今回はここまでにしたいと思います。読んでくださったみなさん、ありがとうございました。
次回は②の文化史と③の演習と志望校対策をメインに書いていければと思います。
それでは後編で!