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2021年 12月 25日 応援を素直に受け取ること

担任助手の砂田です。受験がいよいよ目前に迫りますが、変わらず、落ち着いて勉強できているでしょうか。

いくら受験が近づこうとも、ただひたすらに前進しようとすること。これは試験の一ヶ月前であっても、一週間前であっても、一時間前であっても変わりません。

沢山の努力を積み重ねてきた皆さんにも、今までの軌跡を振り返ると色々なストーリーがあると思います。受験生の皆さんにとってお役に立てる内容となるかは分かりませんが、以下は私が書き残しておきたい大切なストーリーです。

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二年前、センター試験当日の朝、会場の最寄り駅の改札を抜けると、予備校のスタッフや高校の先生と思われる方が激励のためずらりと並んでいます。沢山の声援を受け、緊張と興奮の混ざった気持ちで会場に向かう現役生の中、疎外感を感じつつその列の前を軽く俯きながら歩きます。浪人生は教室で、同じ高校に通う現役生の集団の中ただ一人ぽつんと受験することになると知っていたので、仕方ないとその状況を受け入れたものの、どこか心細さを感じていました。

しかし、ふと先に目をやると、知った顔が見えた気がしました。あれ、と思い近づくと、現役時代お世話になった担任助手三名が校舎の生徒を激励するため立っていたのでした。中学生の頃から私を気にかけ、アドバイスをくれ、頑張った時には褒めてくれた大好きな担任助手の方々でした。

一度受験に失敗してから人と会うことを避け、高校までの人付き合いをすっかり絶ってしまっていた私にとって、とても懐かしい顔ぶれでした。

覚えてくれているか不安に思いつつも前に立つと、担任助手の方々は目を丸くして「うそ、砂田さんだ!」と驚きの声を上げてくれる。そこからは怒涛の勢いで「会えて本当に嬉しい」、「心から応援している」、「あなたを信じてる」、目を見つめ、手を握って、かけがえのない言葉をかけてくれます。忘れないでいてくれたことへの嬉しさ、偶然にも再会できたことのへ感慨、なんとしてでも受からなくてはという昂り、一人静かに勉強し続けてきたその一年で私がこれほど大きな感情の波を感じたのは初めてだったと思います。その時一人の担任助手が、寒いからと言って持たせてくれた小さなカイロが、どれほど暖かかったことか。あまりの嬉しさに、すっかり冷え切って硬くなったそのカイロをお守りのように二次試験まで持って行ったことを覚えています。

そして二次試験本番の朝、また激励の列を尻目に私は会場へ早足で歩きます。高校の同期が”東大生”として激励をする姿を見ることを恐れたのです。ふと名前を呼ばれた気がして振り向くと、そこには現役時代にお世話になった東進の校舎長と担任助手が立っていました。音楽を聞いて集中していた私を、必死に引き留めてくれたようでした。

一年前不合格を確信し、どうしても押さえきれなくて泣いた最後の面談以来、久しぶりに会う校舎長は言葉少なに「頑張ってね」と応援のお菓子を渡してくれます。一年経っても、また同じ場所で待っていてくれている、そんな事実に心が動かされました。

まるで無敵になったような気分で、「絶対に勝てる」そう信じて疑わず、試験は始まりまったのでした。

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私は周りに自分から相談をしたり、アドバイスを求めたりする生徒ではありませんでした。それでも、そばにいてくれた先生、担任助手、そして両親からの応援が、何よりも大きな力、合格への鍵となりました。

「本当に沢山の人が私の合格を願っている。

私は一度皆んなの期待を裏切ってしまったのに、どうしてまた信じてくれるんだろう。」

そんな私のひねくれた気持ちとは裏腹に、無条件に応援し続けてくれた、信じ続けてくれた方々には今でも感謝の気持ちでいっぱいです。

周りの応援を愛として素直に受け取ること、そしてそれを力に変えること。それが皆さんの合格の鍵になることを期待しています。