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2018年 4月 19日 同じ失敗を繰り返さないために

こんにちは。東京大学文科三類2年の小川と申します。

 

今回は「同じ失敗を繰り返さないために」と題して、手短に記事を書いてみます。

 

さて、受験は“因果の把握”が大きな鍵です。

 

受験勉強は、どのような原因でどのような結果が起こるのか、その傾向・パターンを様々な定義・知識を駆使しながら解き明かしていくことを繰り返す作業です。

 

そして合格するために非常に重要なのは、“防げるミスを防ぐこと“。

 

思うに、ミスを防ぐために重要なことは、自分のミスについて熟知していることです。

 

であれば、ミス把握しちゃいましょうよ。

 

というわけで、みなさんにはミスリストの作成をお勧めします。ノート等に日々の学習の中で遭遇した自分のミスを随時メモしていってください。ここで大切なポイントは3点あります。

 

1点目:ミスだけを記録するのではなく、ミス周辺の文脈や思考プロセスまで記録する事。

 

これは、英文読解などがイメージしやすいでしょうか。

 

“知らない表現が出てきて間違った。→その表現を覚えよう。”

 

このような本質的な改善を阻みうる分析を防ぐことが目的です。

この場合、異なる未知の表現において同様の失敗を起こしうることは自明でしょう。逆に、

 

“知らない表現が出てきた→前後の文において理解できていない表現はないか”

 

このような意識があれば、そもそも指示語の把握ミスや複数の解釈可能性のある語を誤解していたことなど、ほかのミスを洗い出し、より根本原因に近づくことができます。

故に、失敗する環境要因を把握する。このことへの意識を強く持ってください。

 

2点目:改善策まで考え、その際にはタブーを設定する事

 

ただミスを記録するだけではなんの成長も生まれません。原因を把握し、その因子をいかに変化させ、より良い方向へ向かわせるかが大切なのです。

そして、この改善のアプローチに際しては、人は何かを“する/得る”ことに気を取られ何かを“しない/捨てる”ことに意識が向きづらいように思います。

故に、改善策を考える際には、意識的に “タブー”を考え、自ら設定することが重要です。

 

3点目:記録された様々なミスを、抽象度を上げて分析し直す事(帰納法)

 

さて、みなさんは、学習を進める中で、相当な量のミスを蓄積していきます。その際には、ぜひそのミスを一般化する努力を忘れないでください。自分では気付かずとも、案外教科を超えて同様のミスを犯しているものです。

例えば、“変数と定数の区別“を怠ることは、数学に限らず歴史の論述においても大きな失敗を引き起こす原因です。

こういったミスの共通性への感覚が身につけば、一つの科目の学習がトータルとしての“学力”の向上に結びつくことを実感していくはずです。

(この3点目に記した内容は、“表象としてのミスは具体的・限定的なものである”ということに着眼している点において、1点目と同じ内容と言えるかもしれませんね。)

 

 

繰り返しますが、受験は因果を把握し、改善を期し対策をする。その繰り返しです。

あまりに地味。退屈。そう感じるのか、日々の些末な変化の中に喜びを見いだすのか。人それぞれでしょうが、受験に向かう決断を下した以上はもう逃げられません。どうせやるなら、楽しみましょうよ。

 

そして最後に。昨年1年間の受験生活のミスは、もちろんもう把握していますよね?

 

この記事が少しでも参考になれば幸いです。

 

小川